icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生77巻12号

2013年12月発行

文献概要

連載 公衆衛生Up-To-Date・11 [国立環境研究所発信:その1]

環境分野におけるDOHaD研究

著者: 野原恵子1

所属機関: 1(独)国立環境研究所環境健康研究センター分子毒性機構研究室

ページ範囲:P.1019 - P.1021

文献購入ページに移動
はじめに

 国立環境研究所環境健康研究センターでは,環境中に存在する化学物質,すなわち環境化学物質などの健康影響について,疫学研究と動物実験などによる実験的研究の両面から研究を進めており,また2010年からは,環境省のエコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査)を推進するためのコアセンターが置かれている.筆者が所属する実験的研究グループでは,これまでにダイオキシンの胎児期曝露の影響研究などを行っている.その研究の過程で胎児期曝露の影響が子の成長後に現れるという現象が観察されることがあったが,当時はそのような現象を系統立てて研究することはなかった.しかし2000年代中頃から,“DOHaD(developmental origins of health and disease)”の考え方が広まり,環境化学物質の胎児期曝露の後発影響をDOHaDの1例として考えることができるようになった.

参考文献

1) Gluckman PD, et al:Early life events and their consequences for later disease:a life history and evolutionary perspective. Am J Hum Biol 19:1-19, 2007
2) Barouki R, et al:Developmental origins of non-communicable disease:implications for research and public health. Environ Health 11:42, 2012
mutation in the liver of adult male C3H mice gestationally exposed to arsenic. Toxicol Sci 129:293-304, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら