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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生77巻3号

2013年03月発行

文献概要

特集 慢性腎臓病~CKD

地方自治体におけるCKD対策プロジェクト

著者: 髙本佳代子1

所属機関: 1熊本市健康づくり推進課

ページ範囲:P.213 - P.217

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はじめに

 熊本市は,末期腎不全による慢性人工透析者数の割合が,全国平均の1.4倍と高い水準にあることから,慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:以下,CKD)を健康課題として捉え,住民の健康を守るため,2009年から「5年間で,新規に透析導入に至る人を,年間300人から全国平均値となる200人に減らす」という数値目標を掲げ,CKD対策を開始した.

 市のCKD対策の特徴は,ハイリスク・アプローチとポピュレーション・アプローチとを組み合わせて,CKDの予防,早期発見・悪化防止に向けた総合的な対策(図1)を,多くの市民や関係機関・団体と協働で展開しているところである.そして,CKD対策の中心であるCKD病診連携システムや栄養連携システムなどを構築し,2年連続で新規導入者が減少するなどの成果が得られた.

 そこで今回,CKD対策プロジェクトの取り組み概要,対策の中心となる病診連携システム構築の形成,および持続可能要因などについて述べたい.

参考文献

1) 熊本市:熊本市の保健福祉平成23年度版,2011
2) 日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2009,2009
3) 高本佳代子,他:ネットワークで進めるCKD対策.日本腎臓学会誌54(3):182,2012
4) 高本佳代子,他:CKD対策推進におけるヘルスプロモーション―多様な関係機関との情報共有化と協調行動プロセスを中心に.日本公衛誌58(10):170,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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