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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生77巻7号

2013年07月発行

特集 医療安全のさらなる推進に向けて

医療安全施策の動向―行政の取り組み

著者: 古屋好美1

所属機関: 1山梨県中北保健所

ページ範囲:P.518 - P.521

文献概要

はじめに

 医療安全については,患者やその家族,医療の提供者・機関,行政機関(地方自治体および国)など,およそすべての人々の願いでありましょう.一方で,医療行為には一定のリスクを伴うことや「ヒューマンエラーは起こるもの」は周知の事実です.リスクを最小化し,医療安全を確保するためには,医療関係者はもとより,患者・住民を含む多くの人々や関係機関の協調性ある努力が必要です.

 医療情報提供推進や医療安全確保に向けて大きく踏み出した第5次医療法改正〔平成19(2007)年4月施行〕から6年ほどが経過する今,本特集では現時点において医療安全にかかわる専門家がそれぞれの立場から執筆すると伺っており,これまでの組織的な取り組みと今後の展望が見えることと期待しています.筆者の分担は行政の取り組みとして次の4項目についてまとめます.

 1.医療安全施策の経緯

 2.最近のガイドライン

   1) 医療広告ガイドライン

   2) 医療機関ホームページガイドライン

   3) 医療対話推進者ガイドライン

 3.保健所における医療安全対策の現状と課題

 4.健康危機管理における地域医療システム安全への展望

参考文献

1) 古屋好美,他:保健所が目指す医療・介護安全連携構築のためのガイドライン.日公衛会抄集 70回:415, 2011
2) 古屋好美(編):医療機関立入検査必携.日本公衆衛生協会,2013
3) 古屋好美:保健所が求める医療機関における感染対策―立入検査の活用法.INFECT CONTROL 20:914-919, 2011
4) 緒方剛:アウトブレイク対応における保健所の役割.INFECT CONTROL 22:279-281, 2013
5) 古屋好美,他:医療事故・院内感染有事対応の調整を可能とする保健所の連携体制―統括報告.日公衛会抄集 71回:482, 2012
6) 多田羅浩三,他:医療・介護等安全分野研究班,平成23年および24年度厚生労働科学研究費補助金(健康安全・危機管理対策総合研究事業)「地域健康安全・危機管理システムの機能評価及び質の改善に関する研究」報告書

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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