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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生77巻8号

2013年08月発行

文献概要

特集 血液事業のトピックス―身近な献血からiPS細胞の活用まで

血液製剤の適正使用と安全確保

著者: 冨山佳昭1

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.630 - P.634

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はじめに

 血液製剤の使用に関しては2003(平成15)年7月30日に制定された「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律(新血液法)」において,国,地方公共団体,採血事業者など血液事業に携わる関係者の責務が明確化されるとともに,その中で直接患者とかかわる医療関係者に関して,「適正な使用,安全性に関する情報収集・提供」が義務付けられた.この新血液法の制定を受けて,厚生労働省は2005(平成17)年9月に「輸血療法の実施に関する指針」および「血液製剤の使用指針」の改定を行い,その後も必要に応じて一部改定を行っている1,2).本稿では,厚生労働省の指針を中心に臨床現場における血液製剤の使用に関しての取り組みを紹介する.

参考文献

1) 厚生労働省医薬食品局血液対策課:輸血療法の実施に関する指針(改定版),平成17年9月.(http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/iyaku/kenketsugo/5tekisei3a.html)
2) 厚生労働省医薬食品局血液対策課:血液製剤の使用指針(改定版),平成17年9月.(http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/iyaku/kenketsugo/5tekisei3b.html)
3) Hébert PC, et al:A multicenter, randomized, controlled clinical trial of transfusion requirements in critical care. Transfusion Requirements in Critical Care Investigators, Canadian Critical Care Trials Group. N Engl J Med 340(6):409-417, 1999
4) 長井一浩,他:輸血のトリガー値を検証する―赤血球輸血.日輸血細胞治療会誌57(6):430-435, 2011
5) 岡崎 仁:献血時副作用および輸血副作用の現状と予防策.公衆衛生77:624-629,2013
6) 池田珠世,他:廃棄血削減への取り組み―過去6年廃棄理由の解析.日輸血細胞治療会誌57(6):484-489, 2011
7) 松崎浩史:愛媛県における輸血用血液の廃棄率調査からの考察.日輸血細胞治療会誌53(4):473-476, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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