文献詳細
資料
文献概要
はじめに
平成12(2000)年4月に介護保険法が施行されて13年が経過し,地域に定着しつつあるが課題点も少なくない.医療と介護の連携もその1つである1).近年,要介護者の増加や家族の介護機能の変化を背景として,介護の確保,医療費や介護費の増加対策などの観点から,さまざまな施策が講じられ,それに伴い各種の高齢者向け住宅,施設が多様な設置主体により運営されるようになってきている.これらの施設においては,従来の療養病床,介護老人保健施設などに比べて医療との連携が不十分になる可能性があるが,施設の利用者に医療需要がどの程度発生し,どのような対応が必要になるか,あるいは介護側から医療側に対してどのような連携が求められるかに関する実践的な検討はみられない.
本研究は,高齢者向け住宅の一形態である住宅型有料老人ホームに入居中の高齢者について,定期の受診(外来,訪問診療)時以外に対応が必要となる医療需要を含めて,介護側から医療側に求められる連携の内容と頻度について実践的に検討し,これら施設での医療確保のあり方,医療と介護の連携のあり方を検討するための基礎資料を提供することを目的としている.
平成12(2000)年4月に介護保険法が施行されて13年が経過し,地域に定着しつつあるが課題点も少なくない.医療と介護の連携もその1つである1).近年,要介護者の増加や家族の介護機能の変化を背景として,介護の確保,医療費や介護費の増加対策などの観点から,さまざまな施策が講じられ,それに伴い各種の高齢者向け住宅,施設が多様な設置主体により運営されるようになってきている.これらの施設においては,従来の療養病床,介護老人保健施設などに比べて医療との連携が不十分になる可能性があるが,施設の利用者に医療需要がどの程度発生し,どのような対応が必要になるか,あるいは介護側から医療側に対してどのような連携が求められるかに関する実践的な検討はみられない.
本研究は,高齢者向け住宅の一形態である住宅型有料老人ホームに入居中の高齢者について,定期の受診(外来,訪問診療)時以外に対応が必要となる医療需要を含めて,介護側から医療側に求められる連携の内容と頻度について実践的に検討し,これら施設での医療確保のあり方,医療と介護の連携のあり方を検討するための基礎資料を提供することを目的としている.
参考文献
1) 厚生労働統計協会(編):医療と介護の連携,厚生の指標(増)59:180-181, 2012/2013
2) 鳴釜千津子,他:介護支援専門員の基礎資格は主治医との連携に影響を及ぼす.厚生の指標58(7):21-26, 2011
掲載誌情報