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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生78巻1号

2014年01月発行

文献概要

特集 公衆衛生の原点を学ぶ―イギリスの挑戦

イギリスの地域看護師の歩みと医師職との関係

著者: 白瀬由美香1

所属機関: 1国立社会保障・人口問題研究所社会保障応用分析研究部第三室

ページ範囲:P.20 - P.23

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はじめに

 イギリスで地域看護師(community nurse)といえば,プライマリケアで主に在宅患者に対するサービスを提供する看護師のことである.代表的な職名として,乳幼児への保健活動をする保健師(health visitor)や,地区看護師(district nurse)と呼ばれる訪問看護師が挙げられる.しかし,イギリスの地域看護師には,地域精神保健看護師(community psychiatric nurse)や地域知的障害看護師(community learning disability nurse)などのように,さまざまな専門分野の看護師として地域で活動する者もいる.また,診療所をベースに働くナース・プラクティショナーも地域看護師である.

 本稿では,イギリスの地域看護師の中でも保健師と訪問看護師を中心的に取り上げ,その歴史的な経緯と現在の業務,医師職などとの関係を紹介し,地域看護師の現状と課題について述べたい.

参考文献

1)松浦京子:世紀転換期イギリスにおけるヘルス・ヴィジティングの転換と保健医官.京都橘女子大学研究紀要22:155-174, 1995
2)白瀬由美香:イギリスにおける地域保健サービスの形成―NHS成立の一側面.大原社会問題研究所雑誌586-587:34-46, 2007
3)白瀬由美香:戦後イギリス地域医療の展開―1948~74年のバーミンガム市を事例として.医療と社会17(3):315-327, 2007
4)白瀬由美香:イギリスにおける在宅看護事業の普及と機能分化.同志社政策研究2:63-77, 2008
5)白瀬由美香:イギリスにおける医師・看護師の養成と役割分担.海外社会保障研究174:52-63, 2011
6)RCN:Community Nursing:Transforming Health Care, RCN(London), 2011
7)Steve Ford:GPs sceptical of community matron value, Nursing Times. net, 2011 http://www.nursingtimes.net/nursing-practice/clinical-zones/district-and-community-nursing/gps-sceptical-of-community-matron-value/5035500.article(2013年10月閲覧)
8)RCN:The Community Nursing Workforce in England, RCN(London), 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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