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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生78巻1号

2014年01月発行

文献概要

特集 公衆衛生の原点を学ぶ―イギリスの挑戦

19世紀イギリス衛生行政の経験―ローカルな“公共”の形成をめぐって

著者: 永島剛1

所属機関: 1専修大学経済学部

ページ範囲:P.28 - P.31

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はじめに

 本稿では,19世紀後半から20世紀初頭にかけてのイギリス(おもにイングランド)衛生行政の展開を,中央と地方,保健医官の主導性と住民自治のバランス,といった観点から概観しつつ,現代への示唆を考えてみたい.

参考文献

1)Chadwick E:Report on the sanitary condition of the Labouring population of Great Britain, 1842. Flinn MW(ed.):Edinburgh University Press, Edinburgh, 1965
2)Hamlin C:Public Health and Social Justice in the Age of Chadwick:Britain, 1800-1854. Cambridge University Press, Cambridge, 1998
3)Brundage A:England's Prussian Minister:Edwin Chadwick and the Politics of Government Growth, 1832-1854. Pennsylvania University Press, Philadelphia, 1988. A. ブランデイジ(広重準四郎他訳):エドウィン・チャドウィック―福祉国家の開拓者.ナカニシヤ出版,2002
4)中野忠:トルミン・スミスとロンドンの自由―イギリス地方自治の水脈.早稲田社会科学総合研究11(1):87-104, 2010
5)永島剛:都市ペナルティと都市ルネサンス―一八世紀から一九世紀へ.中野忠,他編:一八世紀イギリスの都市空間を探る―「都市ルネサンス」論再考.167-187,刀水書房.2012
6)武居良明:公衆衛生問題を通じてみた19世紀イギリスの行政改革.社会経済史学42(3):235-255, 1976
7)永島剛:ヴィクトリア時代のブライトン市における衛生環境改革事業の展開.三田学会雑誌94(3):439-458, 2001
8)永島剛:19世紀末イギリスにおける保健行政―ブライトン市衛生当局の活動を中心として.社会経済史学68(4):401-422, 2002
9)Nagashima T:A veteran public health reformer planning for an NHS:Arthur Newsholme and the discussions on medical provision in interwar Britain. Keio Economic Studies 39(1):37-55, 2002
10)Lewis J:What Price Community Medicine?:The Philosophy, Practice and Politics of Public Health since 1919. Wheatsheaf, Brighton, 1986
11)永島剛:イギリス「大きな社会」構想とソーシャルキャピタル論:「福祉国家」との関係をめぐって.社会関係資本研究論集2:119-133, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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