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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生78巻10号

2014年10月発行

文献概要

連載 衛生行政キーワード・97

オレンジプランの目指す認知症ケア

著者: 新美芳樹1

所属機関: 1厚生労働省老健局高齢者支援課認知症・虐待防止対策推進室

ページ範囲:P.722 - P.724

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はじめに

 認知症は日本だけではなく,世界の大きな問題です.2012年のWHO(世界保健機関)/国際アルツハイマー病協会の報告書には,2010年の時点ですでに世界に3560万人の認知症の人がいて,4秒に1人ずつその数が増加するとされています.

 認知症の危険因子として,加齢は非常に重大です.平成23(2011)年10月1日時点で高齢化率が23.3%と,世界一の高齢化社会である日本の認知症の人はどのくらいなのでしょうか.介護保険のデータから,「日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが多少見られても,誰かが注意すれば自立できる状態」である,「認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱ」以上の高齢者を推計すると,平成22(2010)年度で280万人でした.軽症者も含めた認知症については,調査研究が行われ,日本の65歳以上高齢者の有病率が15%,平成22(2010)年の時点で約439万人と推計されました.また軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment;MCI)の人は13%,約380万人と推計されました(図1).

 今後,高齢化の進行に伴い,認知症の人の増加は続くと考えられています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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