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特集 医療・介護の制度改革
地域医療データの重要性とその活用—実効性の高い地域医療ビジョン策定のために
著者: 村上正泰1
所属機関: 1山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座
ページ範囲:P.821 - P.825
文献購入ページに移動本年(2014年)6月の「医療介護総合確保推進法」の成立を受けて,都道府県は今後,「地域医療構想(ビジョン)」を策定することになる.少子高齢化による医療ニーズの変化に対応した医療提供体制の再構築が求められているが,医療提供体制には大きな地域特性の違いが見られる.昨年8月の「社会保障制度改革国民会議報告書」でも「データの可視化を通じた客観的データに基づく政策」として「データによる制御機構をもって医療ニーズと提供体制のマッチングを図るシステムの確立」が求められた1)ように,エビデンスに基づきながら,それぞれの地域医療の実態に即した将来像を検討していくことが不可欠となる.今回創設された「病床機能情報の報告・提供制度」もそのための制度だが,地域医療に関するさまざまなデータをいかに有効活用していけるのか,問われてくる.そこで本稿では,山形県におけるDPCデータ分析事例の一部を紹介しながら,地域医療ビジョン策定に向けた課題を検討する.
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