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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生78巻2号

2014年02月発行

文献概要

特集 予防接種

ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン

著者: 齋藤昭彦1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野

ページ範囲:P.93 - P.96

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はじめに

 インフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type b;Hib)に対するヒブワクチン,肺炎球菌の特定の血清型に対する小児用結合型肺炎球菌ワクチン(Pneumococcal Conjugate Vaccine;PCV)は,それぞれ2008年と2010年に国内に導入された.ワクチンギャップという言葉に代表されるように,両ワクチンは,海外での導入時期と比べ,大きな遅れをとった1)が,2011年2月から両ワクチンの公費助成が始まり,2013年4月には定期接種化され,そのギャップを一気に埋めることに成功した.この数年で,大きな動きのあった両ワクチンであるが,その疾患の疫学にも大きな変化がみられている.

参考文献

1)Saitoh A, et al:Current issues with the immunization program in Japan:can we fill the “vaccine gap”? Vaccine 30(32):4752-4756, 2012
2)Long SS, et al.(eds):Principles and practice of pediatric infectious diseases. 3rd ed. Philadelphia, PA:Churchill Livingstone Elsevier, 2008
3)砂川富作,他:本邦における小児細菌性髄膜炎の動向.感染症誌82(3):187-197, 2008
4)Plotkin SA, et al. eds:Vaccines. 5th ed. Saunders/Elsevier, 2008
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8)厚生労働省:小児用肺炎球菌ワクチン,ヒブワクチンの安全性の評価結果について.http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000167mx.html
9)7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)導入が侵襲性細菌感染症に及ぼす効果:2012 IASR 34(397):62-63, 2013
10)厚生労働科学研究費補助金新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業:Hib,肺炎球菌,ロタウイルス,HPV等の各ワクチンの有効性,安全性並びにその投与方法に関する基礎的・臨床的研究.平成22年度~24年度総合研究報告書,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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