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連載 この人に聞きたい!・11
花粉症治療最前線―スギ・ヒノキ花粉飛散状況の変化と新たな治療戦略について
著者: 大久保公裕1
所属機関: 1日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野
ページ範囲:P.116 - P.120
文献購入ページに移動アレルギー性鼻炎は喘息やアトピー性皮膚炎と同じアレルギー疾患であるが,唯一の純粋なI型アレルギー疾患であり,治癒が難しいうえに,重症化しQOLの低下を生じさせる.このため治癒とコントロールによって患者のQOLや生産性を低下させないことが,重要である.近年ではこのアレルギー性鼻炎の中でも罹患率が高く,重症化するスギ・ヒノキ花粉症が問題になっている.現在のスギ・ヒノキ花粉症の特徴としては,①飛散数の増加,②飛散季節の延長,③ヒノキ飛散の影響の増加,④罹患人口の増加,⑤ガイドライン改訂による治療法の選択の幅の増加,⑥舌下免疫療法の適応,などが挙げられる.
スギ・ヒノキ花粉症の現在の問題点は大まかに分けると,「花粉飛散数の増加と罹患人口の増加」,「治療の進歩」に分けられる.実際のデータは少ないが,これらに関して考えてみたい.
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