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映画の時間
―1980年代ポーランドの厳しい体制下,人々は自由と未来のために立ち上がった―ワレサ 連帯の男
著者: 桜山豊夫
所属機関:
ページ範囲:P.291 - P.291
文献購入ページに移動1980年代の初め,イタリアの著名なジャーナリストであるオリアナ・ファラチが,インタビューのためにワレサの自宅を訪ねるシーンから映画は始まります.既に独立自主管理労働組合「連帯」の活動が活発化している頃で,ポーランドの国家警察が連帯の委員長であるワレサを監視しているなかでの訪問であり,当時の緊張感が観客にも伝わってきます.多くの観客が同時代の出来事として承知している事柄を映画化することは,たいへん難しい作業だと思いますが,アンジェイ・ワイダ監督は冒頭から国家権力による弾圧の一断面を描くことにより,観客を映画に引き込んでいきます.
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