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雑誌目次

雑誌文献

公衆衛生78巻5号

2014年05月発行

雑誌目次

特集 NCD(非感染性疾患)対策

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ページ範囲:P.301 - P.301

 非感染性疾患(NCD)による死亡割合が先進国だけではなく開発途上国においても増加傾向にあります.NCDは,WHOのみならず,国際連合においても議論される世界的な健康課題となっています.わが国では昭和26(1951)年より脳卒中,がん,心臓病が死因の上位を占めるようになっています.昭和32(1957)年に「成人病」対策として取りあげられ,昭和53(1978)年より国民の健康づくり運動がはじめられ,昭和57(1982)年には「老人保健法」として法定化されました.国民の主体的な生活習慣の改善の努力が不可欠であることから平成8(1996)年に「成人病」の名称が「生活習慣病」と改められています.

 わが国の健康政策の中にこれまで「ヘルスプロモーション」,「ヘルシーピープル」,「メタボリックシンドローム」など海外から新しい言葉や概念が入ってきています.そこに新たに「エヌ・シー・デー」が加わりました.WHOが提唱した結核のDOTSはわが国でも定着しています.同じくNCD対策を定着させていく必要があります.「健康日本21(第二次)」の中にすでにNCDの言葉が入れられています.厚生労働省の組織をみるとがん対策,生活習慣病対策が統合され「がん対策・健康増進課」とされて,すでに推進体制を整えられています.

途上国におけるNCD(非感染性疾患)対策の現状と今後の展望

著者: 神馬征峰

ページ範囲:P.302 - P.306

途上国におけるNCDの現状

1.健康の定義とNCD

 世界保健機関(world health organization;WHO)の健康の定義を変えようという動きがある.2011年,英国医学雑誌(BMJ)上で,Huberら1)が議論し,「健康とは,社会的,身体的,感情的な困難に直面した時,それに適応し自己管理できる能力」としたらどうか,と提言している.その根拠の1つがnon-communicable disease(NCD)の蔓延である.

 長らく君臨してきたWHOの健康の定義が世に示されたのは1948年.世界中どこもかしこも結核をはじめとする感染症が最大死因を占めていた時代であった.ところが半世紀以上が過ぎた2008年,世界の死亡者数5,700万人のうち,約3分の2にあたる3,600万人がNCDで死亡している2).とりわけNCDの4大疾患である心血管疾患,糖尿病,がん,慢性呼吸器疾患が主要死因である.いずれもかつては先進国の代表的死因であったもの.それが,今や途上国でも主要死因となっている.しかもNCD関連死亡の70%は途上国からである3).高齢化,都市化,危険因子のグローバルな広がりによって,NCDを抱える人は途上国でいっそう増えるであろう4).このようなNCD増加という状況下で,これに適応し自己管理できる能力を「健康」とする,という定義の提言は,少なくとも成人においては理にかなっている.

イングランドのNCD対策―心血管疾患アウトカム戦略を中心に

著者: 松田亮三

ページ範囲:P.307 - P.311

はじめに

 非感染性慢性疾患(non-communicable disease;NCD)対策にどのように取り組むかは,各国政府・公衆衛生機関が直面している課題である.本稿では,わが国での政策形成へのヒントとして,イギリス,特にイングランドの非感染性疾患対策の動向を検討したい.

 イングランドの公衆衛生体制は現在大きな変革期にあり,70年代から続いていた国民保健サービス(National Health Service;NHS)を基軸とする体制から,公衆衛生の統括機関としてイングランド公衆衛生庁(Public Health England)を配置し,その専門的助言・指揮のもとで地方自治体とNHSが協力して実施する体制に変わっている1)

 大規模な組織改革を伴うこの改革が順調に実施されるかどうかは,今後の展開をみていく必要がある.そこで本稿では,政策実施の場面ではなく,むしろ非感染性疾患,心血管疾患対策の戦略がどう構築されているかについて,特に2013年に保健省が公表した「心血管疾患アウトカム戦略(Cardiovascular Disease Outcomes Strategy)」2)について検討する.心血管疾患対策に焦点をあてるのは,それが政策的に注目を浴びているNHS健康チェック(NHS Health Check)の創設・展開とかかわっているからである.

わが国の非感染性疾患(生活習慣病)対策の歩みと今後の展望

著者: 岡村智教

ページ範囲:P.312 - P.316

はじめに

 昭和20年代後半以降,結核による死亡が大きく減少し,わが国の死因として当時,成人病と言われたがん(悪性新生物),脳血管疾患,心疾患などの占める割合が大きくなった.特に脳卒中は1965年をピークとして,1981年にがんに抜かれるまで死亡原因のトップを占めていた.また胃がんは,男性では1993年に肺がんに,女性では2003年に大腸がんに死亡率1位の座を譲るまで戦後長くがん死亡の1位を占めた.以上のような背景から,わが国の成人病対策はまずがんと循環器疾患というこの2つの疾患を検診(健診)で克服しようという動きから始まった.その後,成人病が発症要因に焦点を当てた「生活習慣病」という名称に変更されてからもこの健診重視の考え方は残り,その後,紆余曲折を経て一次予防や生活習慣の改善にも重点を置く今日の対策にたどり着いた.なお国際的に使われている非感染性疾患(non-communicable disease;NCD)と生活習慣病は必ずしも同義ではないが,ここでは生活習慣病対策の歩みとして記述する.

日本の健康政策の概要と目標―健康日本21(第二次)を中心に

著者: 野田博之

ページ範囲:P.317 - P.322

はじめに

 2013年4月1日,健康日本21(第二次)が開始された.健康日本21(第二次)は,1978年度から開始された「第1次国民健康づくり対策」の流れを受けた健康づくり運動の第4次にあたるものであり,今回の改正では健康寿命の延伸と健康格差の縮小を最終的な目標とした新たな視点による健康増進を進めていくこととしている.

 本稿では,健康日本21(第二次)を中心とした日本の健康施策の現状を概説する.

わが国のNCDリスクにかかわる研究体制と対策の現状

著者: 今野弘規 ,   丸山皆子 ,   磯博康

ページ範囲:P.324 - P.330

はじめに

 わが国のNCD(non-communicable disease)リスクに関する疫学研究は,戦後の米国を中心とした冠動脈疾患の疫学研究に対して,日本,特に東北地方で多発し,国民病と言われた脳卒中と高血圧に関する実態調査とその予防対策とともに発展してきた.それらを通じて,生活環境や生活習慣が欧米とは異なる日本人独自のエビデンスが蓄積されてきた.近年は,循環器疾患のみならず,がんや糖尿病を研究対象にしたコホート研究や,10万人規模の多施設共同によるコホート研究や統合研究がわが国でも行われるようになった.そこで,本稿の前半では,わが国で行われているNCDリスクに関するコホート研究や統合研究について概説する.さらに,後半では,平成25(2013)年度に開始したNCDリスクに対する初の大規模な地域介入研究となる厚生労働科学研究「生活習慣病重症化予防のための戦略研究」の概要を紹介する.

NCD対策におけるたばこ対策の重要性

著者: 中村正和

ページ範囲:P.331 - P.336

喫煙による健康被害と経済損失の現状

1.喫煙は予防できる最大の死亡の原因

 日本人の死亡の原因を分析した研究によると,喫煙による超過死亡数は年間約13万人で,高血圧の約10万人と並んで,死亡原因としての寄与が大きいことが改めて確認された(図1)1).喫煙は,がんと呼吸器疾患死亡の最大の原因であり,循環器疾患死亡については,高血圧と運動不足に次いで3番目の原因である.また,受動喫煙による超過死亡数は肺がんと虚血性心疾患に限っても年間約6,800人2)と推定されている.

 わが国の喫煙率は近年減少しているが,過去のたばこ消費による長期影響と急速な人口の高齢化によって喫煙による超過死亡数は今なお増加している現状にあり,喫煙率を短期に大幅に低下させることが喫緊の課題である.

わが国のがん検診の現状と展望―諸外国の動向との比較

著者: 祖父江友孝

ページ範囲:P.337 - P.341

はじめに

 2006年にがん対策基本法が成立し,2007年にがん対策推進基本計画・都道府県がん対策推進計画が策定されて,わが国においても,がん対策を総合的かつ計画的に推進する方向性が示された.2002年にWHO(world health organization)も国家的がん対策プログラム(National Cancer Control Programmes)の推進を提唱している(WHO, 2002).その目的は,第1に,がんの罹患率と死亡率を減少させること,第2に,がん患者とその家族のQOL(quality of life)を向上させることである.この2つの目的を達成するため,予防・早期発見・診断・治療・終末期ケアからなる一連のがん対策において,証拠に基づいた戦略を系統的かつ公平に実行し,限られた資源を効率よく最大限に活用することが求められる.がん検診は,がん対策の中でがん死亡率を減少させるための重要な方策の1つである.本稿においては,わが国におけるがん検診の経緯と現状,欧米における状況との比較,今後の方向性について概説する.

地域におけるNCD対策の現状と課題について―沖縄県の場合

著者: 国吉秀樹

ページ範囲:P.342 - P.347

はじめに

 平成25(2013)年2月28日,厚生労働省は平成22(2010)年都道府県別平均寿命を発表した1).都道府県のランキングで,沖縄県は男性で30位,女性で3位となっており,5年前と比べ,男女とも順位を落とす結果となった.特に女性は昭和50(1975)年以来守り続けていた首位の座を譲ることとなり,発表の衝撃は大きかった.この平成22(2010)年の都道府県別生命表では,沖縄県男性は79.40歳で,平成17(2005)年の78.64歳に比べて延びており,女性も87.02歳と平成17(2005)年の86.88歳を上回っているが,ランキングを落としたため,長寿県沖縄のイメージが崩壊したと捉えられた.県では発表当日,担当部長と当時担当課長であった筆者で記者発表を行った2)が,会場には多くの報道機関が集まり関心の高さがうかがえた.開会中であった県議会でも,この話題について多くの議員が質問に取り上げ,ランキングを下げた原因や長寿復活への方策を聞いた.単に長生きというだけでなく,年を重ねても健康で自立している健康寿命を延ばすことが重要だが,本県においては,長年の長寿県のイメージもあり,健康長寿の復活を目指していく.本稿では,改めて沖縄県の健康の現状,特に非感染性疾患(non-communicable disease;NCD)対策の現状と課題について述べ,これからの戦略について概観する.

視点

地域包括ケアと保健所医師

著者: 宇田英典

ページ範囲:P.298 - P.299

離島医療とプライマリケア

 東シナ海に浮かぶ甑島(こしきじま)の診療所や,奄美大島南端のへき地診療所における離島医療の経験が,公衆衛生で仕事をするきっかけの1つになった.環海・狭小・隔絶性といった地理的特性を有する離島は,産業基盤が脆弱なため,高齢・過疎の進行した地域が多い.しかし,一方では,多くの困難を抱えながらも,子どもから成人,高齢者,障害を有する住民を含め,自然の営みの中で生き生きと,地域とともに生活している.

 診療所を訪れる患者に対する診療だけでは,地域住民の健康を守ることは難しい.往診や在宅医療,訪問看護などのアウトリーチはもとより,地域に散在する乳・幼児施設,小・中学校,高齢者・障害者施設での予防接種・健診・入所者ケア,救急医療など,予防から治療,ケアまで幅広い活動が求められる.私たちは地域住民が生活を継続していけるように支援していく直接サービスの提供者であり,医療連携や行政・住民などとの仕組みづくりの役割も担っている.

連載 いま,世界では!? 公衆衛生の新しい流れ

NCDsに関する国際機関などの動向

著者: 佐原康之

ページ範囲:P.348 - P.352

はじめに

 「開発途上国におけるDouble Burden(二重負荷)」という課題が注目され始めてから既に20年以上が経つ.感染症をほぼ克服した後に非感染性疾患(non-communicable diseases;NCDs)の課題に直面した先進国と異なり,開発途上にある多くの国々では,感染症とNCDs両方の疾病負荷が社会に同時に重くのしかかる.さらに,NCDsは慢性疾患であることから,長期にわたり患者の医療を支えていく必要があり,NCDs対策は,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage;UHC.すべての人が適切な予防,治療,リハビリテーションなどの保健医療サービスを,支払い可能な費用で,必要な時に受けられる状態)などの保健システムの構築と併せて取り組んでいく必要がある.

 特に近年,感染症よりもNCDsによる社会への負荷が重く認識されるようになってきており,貧困から抜け出し経済発展を遂げていこうとする各国において,NCDsへの本格的な取り組みは,喫緊の課題となっている.WHO(世界保健機関)は以前からこの問題に取り組んでいるが,近年では国連首脳外交のレベルで,NCDsについて議論されるようになっており,2015年のポストミレニアム開発目標(Millennium Development Goals;MDGs)計画策定を目前に,大きな政治的論点となりつつある.以下,国連総会やWHOなどでのNCDsを巡る動向について概説する.

公衆衛生Up-To-Date・16 [動物衛生研究所発信・その2]

BSEと人への伝達性

著者: 横山隆 ,   筒井俊之

ページ範囲:P.353 - P.357

プリオン病

 感染性蛋白質「プリオン」に起因する疾病は,ヒトおよび動物で認められる(表1).ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease;CJD)は,わが国で年間200人ほど(100万人に1人)の発生があり,その原因により孤発性(約77%),遺伝性(約17%),獲得性(約6%)に分けられる1).孤発性CJDは,60歳代に多く,進行の早い認知機能障害,視覚異常,小脳症状,ミオクローヌスを特徴とし,数カ月以内に無動無言となる.遺伝性CJDは,宿主のプリオン蛋白質をコードする遺伝子の変異によって,自発性に生じる.獲得性CJDには脳下垂体から作られた成長ホルモンや硬膜移植による医原性CJD,後述の変異型CJDが含まれる.一方,動物のプリオン病として,ヒツジ・ヤギのスクレイピー,シカの慢性消耗病,牛海綿状脳症(bovine spongiform encephalopathy;BSE)などがある.しかし,変異型CJDが確認されるまで,動物とヒトのプリオン病の関連は知られていなかった.

リレー連載・列島ランナー・62

保健師の人材育成~保健師の技を伝える~

著者: 津田幸子

ページ範囲:P.358 - P.363

はじめに

 平成11(1999)年秋,健康日本21の地方計画策定に先立ち,当時の国立公衆衛生院(現国立保健医療科学院)におられた守田孝恵先生(山口大学大学院)に助言をいただこうと伺いました.

 それ以降,長~いお付き合いをさせていただいています.今では年に1回,3月の「健康はちまん21プラン推進委員会」だけになっていますが…….

 そんな先生から時期外れのメールが届き,何かの依頼かなあ?と読んでみると今回の原稿執筆依頼でした.恐縮して迷っていたら,いつもの殺し文句「あなたの保健師魂を全国に発信して!!」と.で,強く背中を押されてバトンを受けることとなりました.

 さて,昭和53(1978)年市町村保健師が誕生し,私はその1期生となりました.それから約35年間の保健師キャリアの何を伝えていくか,そして私が伝えることにどんな意味があるのだろうと深く自問しました.一公務員として定年退職まであと3年足らずの時間の中でやらなければならないことはたくさんありますが,やはり保健師としての仕事をバトンとして渡していくべき後輩の育成が重要ではないかと考えています.折しも平成25(2013)年度から2年間滋賀県市町保健師協議会長を預かることとなり,会員405名の人材育成を考える立場となりました.

 そこで,自らの活動を振り返りながら保健師としての育ちをどのように保障していくのか私なりに考えてみたいと思います.

映画の時間

―生命のつながりに起きていること―みつばちの大地

著者: 桜山豊夫

ページ範囲:P.364 - P.364

 ミツバチのアップから映画が始まります.大画面のなかで女王蜂の世話をする働き蜂.ミツバチが人間のようにも見え,宇宙人のようにも見えます.甲斐甲斐しく働くミツバチを愛おしく感じます.女王蜂誕生の瞬間には感動さえ覚えます.今月は,ミツバチをこんなにも綺麗なマクロ映像で撮影したドキュメンタリー映画,「ミツバチの大地」をご紹介します.世界初と思われる映像で溢れています.

 ミツバチというと,まず思い浮かべるのは蜂蜜です.舞台はスイスの山岳地帯へ移ります.フレッド・ヤギーは代々続く養蜂家の家系です.養蜂業を継ぐ気はなかったようですが,父親から「家業を継がないのであれば,ミツバチを処分する」と告げられ,「処分するくらいなら自分が継がなければならない」と考えたと言います.養蜂は手間のかかるたいへんな仕事だろうと思いますが,冒頭の美しいミツバチを観たあとの観客は,フレッドの選択を納得できるでしょう.イムホーフ監督の上手な展開だと思います.フレッドは在来種のミツバチを使った伝統的な養蜂にこだわっています.それぞれの土地には,その土地に適した種が存在しているはずだという考え方は,ミツバチだけのものではないでしょう.

予防と臨床のはざまで

サクラサク謝恩会

著者: 福田洋

ページ範囲:P.365 - P.365

 3月.卒業式の季節です.合わせて行われる謝恩会も,各大学とも今週に集中していました.私も都内の複数の看護学部で産業保健の授業を担当しているご縁で,例年この時期は様々な大学の謝恩会に出席させて頂いています.午前中から卒業式,多くのご来賓のご挨拶,女子は着物からドレスへ着替えたりしてヘトヘトなはずですが,謝恩会での皆さんの笑顔は晴れやかです.中には,産業保健の研究会であるさんぽ会の受付を約1年間に渡り手伝ってくれた学生もいますので,そういう特別な学生と卒後の進路の話をしたりと,1年間の思い出話に花が咲きました.産業保健に興味のある学生へは,「2~3年は臨床で頑張って欲しい.そしてその後,企業で働きたくなったら連絡して欲しい.それまでは,メルマガやフェイスブックで情報にアンテナを張って欲しい」と話しています.

 「産業看護職に臨床経験は必要か否か?」愚問とも思えますが,授業中も授業後も,学生からの最も多い質問です.「まずは先輩に良く聞いてみたら?」とアドバイスしますが,これがまた十人十色の返答があるようです.「臨床経験が必要なんて当たり前」という意見も多く聞かれる一方で,臨床経験がなくても,天才的に素晴らしい仕事をしている産業看護職もいます.個人的意見ですが,臨床から予防へ仕事をシフトしてきた私にとって,臨床の経験は何にも代え難いと思っています.ですから私は「何科でもいいし,数年間でいいので,臨床の経験は必須」と学生に伝えています.

お知らせ

―第14回水俣病記念講演会―ともに生きていく フリーアクセス

ページ範囲:P.323 - P.323

[日時]2014年5月6日(祝)午後1時~4時40分(12時30分開場)

[会場]有楽町マリオン朝日ホール

 有楽町マリオン11階 TEL:03-3284-0131

 ・JR有楽町駅(銀座口)

 ・地下鉄日比谷線 銀座駅(A0出口)

 ・地下鉄丸ノ内線 銀座駅(C4出口)各駅より徒歩1分

日本地域看護学会 第17回学術集会 参加者募集 フリーアクセス

ページ範囲:P.341 - P.341

会 期 平成26年(2014年)8月2日(土)~3日(日)

会 場 岡山コンベンションセンター

 〠700-0024 岡山県岡山市北区駅元町14-1(岡山駅隣接)

公益財団法人 かなえ医薬振興財団 平成26年度アジア・オセアニア交流研究助成金募集要項 フリーアクセス

ページ範囲:P.347 - P.347

趣旨:近年の生命科学分野において研究者間の交流,ネットワーク,および共同研究が急速な発展に寄与しており,これらの交流は革新的な発見から臨床応用まで少なからぬ貢献ができると考え,アジア・オセアニア地域における共同研究に対する助成を行います.

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投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.366 - P.366

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.367 - P.367

あとがき フリーアクセス

著者: 高鳥毛敏雄

ページ範囲:P.368 - P.368

 1998年にWHO神戸センターでマイノリティの人々の健康に関する研究の班会議で「大阪のあいりん地域の人々では結核問題もあるが,高血圧,糖尿病の有病率が高い」ことを報告させていただいたところ,故馬場茂明神戸大名誉教授から「糖尿病は途上国の方が問題となっている,そのためにWHOのセンターを神戸に誘致した」とのコメントをいただきました.途上国では専門家が少なく循環器疾患,がん,糖尿病,COPD,肝疾患などに分けては対策が進めることができない状況が続いていました.WHOが「NCD」として非感染性疾患を1つの疾患概念として対策を進めることを意図した理由は,ひとくくりにしないと人材と対策の力を結集できない,先進国の疾患であるとの認識を変える必要があったからではないかと推測しています.

 途上国の人々の健康は,たばこ,アルコール,食品など経済発展に伴いグローバルに展開している企業活動により脅かされています.グローバル化した社会においては世界の国々が協力して健康政策を進める必要性が高まってきています.

基本情報

公衆衛生

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1170

印刷版ISSN 0368-5187

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