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特集 発達障害
障害特性に応じた支援のあり方―地域連携ネットワークによる支援
著者: 辻井正次12
所属機関: 1中京大学現代社会学部 2NPO法人アスペ・エルデの会
ページ範囲:P.378 - P.381
文献購入ページに移動この小論では,発達障害の障害特性に応じた支援のあり方を,自閉症スペクトラム(autism spectrum disorder;ASD)を中心に,特に地域連携ネットワークの位置づけも含めて考えていきたい.例えばASDの場合,障害の特性に合った取り組みは不可欠で,中核となる社会性の障害のみならず,過敏性などの感覚障害なども含め,関係者が正しく障害特性を理解して対応することが非常に重要である.すでに,2005年より施行されている発達障害者支援法においても,障害に対する適切な対応は義務づけられている1).
徐々に,社会的な共通理解形成が行われつつある一方で,現実には,まだまだ関係機関の連携や共通理解が十分に行われていない実態がある.ASDなどの障害特性の表れは発達段階で異なる部分もあり,幼児期を担う保育所や幼稚園,学齢期を担う小中高等学校,その後を担う障害者福祉(含む就労支援)で異なる理解や対応があり,生涯を通じた支援構築は容易ではない.そうした中では,母子保健や精神保健など,保健行政の枠組みで,生涯を通した側面的な支援の役割が期待されている.
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