文献詳細
視点
文献概要
「保健所の現場からみた公衆衛生のidentity」が依頼テーマであったが,いざ書こうとすると難しい.そもそも公衆衛生とは何なのだろうか.
公衆衛生の教科書にはウィンスローの「公衆衛生とは,病気の予防,寿命の延長,健康の増進についての科学であり,実践技術である.それは組織化されたコミュニティの努力によって達成される」という定義があるが,後半の「組織されたコミュニティの努力によって」という部分に注目したい.「組織化されたコミュニティ」は法に基づく公衆衛生的業務を行う行政組織が基本になるが,公衆衛生の目的達成には行政の力だけでは不十分で,地域の関係団体,住民組織,さらには個人の健康行動の協働が必要と思う.
公衆衛生の教科書にはウィンスローの「公衆衛生とは,病気の予防,寿命の延長,健康の増進についての科学であり,実践技術である.それは組織化されたコミュニティの努力によって達成される」という定義があるが,後半の「組織されたコミュニティの努力によって」という部分に注目したい.「組織化されたコミュニティ」は法に基づく公衆衛生的業務を行う行政組織が基本になるが,公衆衛生の目的達成には行政の力だけでは不十分で,地域の関係団体,住民組織,さらには個人の健康行動の協働が必要と思う.
参考文献
1)エドウィン・チャドウイック:大英帝国における労働人口集団の衛生状態に関する報告書.橋本正己訳.(財)日本公衆衛生協会,1990
2)荒田吉彦:保健所の有する機能,健康課題に対する役割に関する研究(平成21年度地域保健総合推進事業).(財)日本公衆衛生協会,2010
掲載誌情報