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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生78巻7号

2014年07月発行

文献概要

「公衆衛生」書評

―三宅 薫 著―サービスの本質は,隠れた所にこそあぶり出される『行って見て聞いた 精神科病院の保護室』 フリーアクセス

著者: 今村弥生1

所属機関: 1松沢病院・精神科

ページ範囲:P.461 - P.461

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 本書はタイトルが示す通り,著者が一精神科看護師として,見学可能な日本の精神科病院に足を運び,保護室の構造,あり方を研究した労作です.大判の本の大きな帯には,中井久夫先生からの「こんなにきめ細かな保護室の記録は,世界に例がないんじゃないか?」とのコメントがあります.確かに,「写真で見る保護室」の章において,全国35か所の精神科病院で撮影された大量の資料写真が配置され,詳細に解説されている様を見ると,建築関係の本に近いような印象です.しかし,単なる保護室のカタログに留まらず,著者による各保護室の印象記や,各施設の看護師による意見(自施設の保護室の良い点,改善すべき点)も記されており,それが最終的に「保護室における生活の援助とは」という著者の意見に結び付きます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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