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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生78巻8号

2014年08月発行

文献概要

特集 公害・環境問題の変貌と新展開

低周波音の健康影響の評価に関する課題と今後の展望

著者: 岡田健1

所属機関: 1株式会社エス・アイ・テクノロジー

ページ範囲:P.558 - P.562

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はじめに

 超・低周波音問題は,1970年代に社会問題となったが,2000年前後から再び社会問題となっている.「原因設備」は,工場・事業所の産業機械設備が主体であったが,最近は,住宅地に近接する大店舗などの中規模冷凍機や空調機設備,個人住宅向け家電給湯設備(エコキュートなど),さらに,2000年以降急激に開発が進んでいる風力発電事業所の風車音である.「原因媒体」は「超低周波音,ならびに低周波音」(以降,超・低周波音と記す)である.「結果」は,原因設備の周辺に住む人々に表1に示す生理的症状が発症することである.

 以下に1973年以来,超・低周波音に関する実問題に取り組み,工学的調査・対策により解決してきた事例1)に基づいて,超・低周波音の特徴や健康被害の発症状況,評価法,ならびに本疾患に対する対応などについて記す2)

参考文献

1)岡田健:低周波音.音の環境と制御技術Vol.1.pp48-56, 291-303,フジ・テクノシステム,2000
2)岡田健:超・低周波音による健康被害の現状.環境管理49(5):21-27, 2013
3)環境庁大気保全局:低周波音の測定方法に関するマニュアル,2000
4)環境省環境管理局大気生活環境室:低周波音問題対応の手引書,2004
5)Okada K:Proposals for the kinetic estimation of infrasound for autonomic nerve disease and for the sensibility of human body. 11th Inter. Meeting LFN & Vib. 2004
6)室伏きみ子:ストレスの生物学,オーム社,2005
7)室伏利久:VEMP(前庭誘発筋電位)活用ガイドブック,金原出版,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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