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特集 超高齢社会―大都市の高齢者支援の課題
大都市における高齢者の生活破綻の現状と課題
著者: 西垣千春1
所属機関: 1神戸学院大学総合リハビリテーション学部
ページ範囲:P.601 - P.605
文献購入ページに移動「高齢者」であると意識する時期やきっかけはさまざまであるが,高齢期の生活の幸福度を判断する際には,「家計の状況」「健康状況」「家族関係」が大きく影響を及ぼしている(内閣府「平成23年度国民生活選好度調査」).
はじめに,家計の状況についてみると,公的年金・恩給を受給しているもののうち,その収入が世帯収入の全て(100%)である高齢者が6割近くにのぼり,生活を支えていることがわかる.暮らし向きでは,「心配ない」ものが約7割である一方で,「心配」があるものが約3割存在している.貯蓄の目的では3分の2が「病気・介護への備え」,2割が「生活維持」であることから,年金収入が少ないものや現在の家計状況では病気・介護などへの対応ができないものも相当数存在していることがわかる.
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