公衆衛生79巻1号

2015年01月発行

特集 公衆衛生のリーダーシップ

わが国における公衆衛生のアイデンティティ

著者： 曽根智史¹

所属機関： ¹国立保健医療科学院

ページ範囲：P.6 - P.9

公衆衛生の特長
　公衆衛生の特長は何だろうか．その一つはシステムという概念に基づいて集団を対象に活動や研究を行う点であろう．システム，つまり法律・制度やリソース(人材，財政など)を整えるという方法を用いてより多くの人々の健康に貢献できるのである．
　また，疫学的な方法論を用いて，予防という概念に基づいて，「患者の数」を減らす点も，主として死亡数を減らす臨床医学と対比したときの公衆衛生の大きな特長と言えるだろう．

参考文献

1)厚生労働省：平成25年度保健師活動領域調査(全国の詳細な所属部門別常勤保健師数)　http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hoken/katsudou/09/dl/ryouikichousa_h25_02.pdf

2)日本看護協会：平成22年度保健師の活動基盤に関する基礎調査報告書　http://www.nurse.or.jp/home/publication/pdf/senkuteki/22-houkoku-2.pdf

3)鳩野洋子，他：保健事業の業務委託の状況—2013年度調査から．保健師ジャーナル70(8)：694-698, 2014

4)WHO Western Pacific Regional Office:Japan-WHO Joint Meeting on Multisectoral Interventions for NCD Prevention, Meeting report. 2010　http://www.wpro.who.int/noncommunicable_diseases/documents/docs/Japan_WHO_Multisectoral_Interventions.pdf

5)World Bank:Universal Health Coverageウェブサイト　http://www.worldbank.org/en/topic/universalhealthcoverage