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特集 公衆衛生のリーダーシップ
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日本の結核罹患は戦後の著しい高まん延状況から脱却した後,1980年代には罹患率の減少の鈍化さらに一時的には逆転上昇を経験したが,2000年以降は減少を維持している.2013年における結核罹患率は人口10万対16.1であり,地域によっては10以下の低まん延状況になっている.以下,この過程における保健所の役割を振り返りながら,低まん延さらに根絶を目指すにあたって,保健所のアイデンティティおよびリーダーシップのあり方を考察する.
参考文献
1)青木正和:結核対策史—医師・看護職のための結核病学.結核予防会,2004
2)加藤誠也,他:低蔓延状況下の結核医療体制.結核87(9):577-584, 2012
3)加藤誠也:低まん延状況下の課題.低まん延に向けた結核対策のあり方.結核84(2):91-94, 2009
4)加藤誠也,他:結核対策における保健師・看護師の役割—ロンドンのTBナースの活動から.公衆衛生69(3):199-202, 2005
5)Committee on the Elimination of Tuberculosis in the United States:Ending Neglect:The Elimination of Tuberculosis in the United States. National Academy Press, Washington, D.C., 2000
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