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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻10号

2015年10月発行

文献概要

特集 たばこ対策

受動喫煙防止対策の現状と課題

著者: 大和浩1

所属機関: 1産業医科大学 産業生態科学研究所 健康開発科学研究室

ページ範囲:P.675 - P.680

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喫煙・受動喫煙による日本の死亡数
 2013年から始まった厚生労働省の「健康日本21(第二次)」では,日本人の死因の第一位は喫煙で12万9千人,第二位が高血圧で10万4千人,第三位は運動不足で5万2千人,という分析に基づき,今後の健康管理は肥満の有無にかかわらず喫煙と高血圧を有する者への対策を強化することと運動不足の解消に重点をおいて推進されることとなった1).さらに,受動喫煙によって少なくとも6,800人の日本人が死亡していることが報告されており2),禁煙支援と屋内全面禁煙化を推進することは喫緊の課題である.

参考文献

1)厚生労働省:健康日本21(第二次).2012年7月10日.http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21.html
2)片野田耕太,他:わが国における受動喫煙起因死亡数の推計.厚生の指標57(13):14-20,2010
3)外務省:「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」について.2003年.http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty159_17.html
4)Tan CE, Glantz SA:Association between smoke-free legislation and hospitalizations for cardiac, cerebrovascular, and respiratory diseases:A meta-analysis. Circulation 126(18):2177-2183, 2012
5)矢島鉄也:たばこ対策の道標.公衆衛生情報42(11-1):1, 2013
6)厚生労働省:新たな職場における喫煙対策のための新ガイドライン.2003年5月.http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/05/h0509-2.html
7)厚生労働省:受動喫煙防止対策について.健発0225第2号,2010年2月25日.http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004k3v-img/2r98520000004k5d.pdf
8)閣議決定:新成長戦略.2010年6月18日.http://www.kantei.go.jp/jp/sinseichousenryaku/sinseichou01.pdf
9)厚生労働省:労働安全衛生法の改正について.http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/an-eihou/
10) 厚生労働省労働基準局:労働安全衛生法の一部を改正する法律に基づく職場の受動喫煙防止対策の実施について.http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000085286.pdf
11)大和浩:受動喫煙の防止を進めるための効果的な行政施策のあり方に関する研究. http://www.tobacco-control.jp/
12) 芦田淳:イタリアの喫煙に関する立法規制の動向.外国の立法229:133-146, 2006
13)大和浩,他:「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」第8条「たばこの煙にさらされることからの保護」について.日衛誌70:3-14,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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