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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻11号

2015年11月発行

文献概要

特集 食品の安全と安心をめぐる話題

フードディフェンス

著者: 神奈川芳行1 今村知明1

所属機関: 1奈良県立医科大学 健康政策医学講座

ページ範囲:P.762 - P.766

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 輸入冷凍ギョーザへの農薬混入事件(2007〜2008年:冷凍ギョーザ事件)1,2),国内の食品工場での冷凍食品への意図的な農薬混入事件(2013年末:アクリフーズ事件)3,4)に続き,2015年には,店頭での異物混入の動画の投稿等,食品中への意図的な異物混入事件が相次いでいる.
 2001年の9.11世界同時多発テロ以降,テロ対策の重要性が増す中で,意図的に毒物等を混入した食品による「食品テロ」の可能性が懸念されている.特にテロ対策に力を入れている米国では,脆弱性評価手法としてCARVER+Shock法を開発し,食品企業での取り組みを促している注1),5〜7)

参考文献

1)日本生協連・冷凍ギョーザ問題検証委員会(第三者検証委員会)最終報告.2008年5月30日
2)厚生労働省食品安全部:中国産冷凍餃子を原因とする薬物中毒事案について—行政及び事業者等の対応の検証と改善策—.平成20年7月 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/china-gyoza/dl/01.pdf
3)アクリフーズ「農薬混入事件に関する第三者検証委員会」最終報告.2014年5月29日
4)農林水産省:食品への意図的な毒物等の混入の未然防止等に関する検討会報告書.平成26年6月27日
5)神奈川芳行,他:食品汚染防止に関するチェックリストを基礎とした食品防御対策のためのガイドラインの検討.日本公衆衛生雑誌61(2):100-109, 2014
6)平成25年度厚生労働科学研究費補助金(食品の安全確保推進研究事業)総括研究報告書(主任研究者 今村知明)
7)今村知明(編):食品防御の考え方とその進め方〜よくわかるフードディフェンス〜.公益社団法人日本食品衛生協会,2015年4月

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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