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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻11号

2015年11月発行

文献概要

特集 食品の安全と安心をめぐる話題

食品に含まれる有害物質—トランス脂肪酸と多環芳香族炭化水素類

著者: 渡邉敬浩1 堤智昭2

所属機関: 1国立医薬品食品衛生研究所 食品部 第三室 2国立医薬品食品衛生研究所 食品部 第二室

ページ範囲:P.777 - P.782

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 食品に本来含まれている化学物質が,加熱といった加工によって変化し有害物質となることが知られている.この事実は「焼き魚の焦げた部分は食べないように」といった食生活の知恵に古くから反映されてきている.現在では,食品に由来し加工を原因として生成する有害物質には複数が知られており,それらを総称して製造副生成物と呼んでいる.本稿では,複数が知られる製造副生成物中,トランス脂肪酸と多環芳香族炭化水素類について概説する.

参考文献

1)Kazerouni N, et al:Analysis of 200 food items for benzo[a]pyrene and estimation of its intake in an epidemiologic study. Food and Chemical Toxicology 39(5):423-436, 2001
2)EFSA:Polycyclic Aromatic Hydrocarbons in Food, Scientific Opinion of the Panel on Contaminants in the Food Chain. The EFSA Journal 724:1-114, 2008
3)JECFA:Safety evaluation of certain contaminants in food. WHO Food Additives Series No. 55, 2006
4)農林水産省:有害化学物質含有実態調査結果データ集(平成15〜22年度).平成24年10月
5)平成25年度厚生労働科学研究費補助金研究報告書「食品を介したダイオキシン類等有害物質摂取量の評価とその手法開発に関する研究」(分担報告書 食品中の多環芳香族炭化水素分析法の実態調査)
6)漆山哲生,他:魚節に含まれている多環芳香族炭化水素のだしへの浸出.第107回日本食品衛生学会学術講演会要旨集
7)舘野つや子,他:日本人の食事からの多環芳香族炭化水素の調査.東京家政大学研究紀要2,自然科学45:35-41, 2005
8)箭田浩士,他:食品中のフラン及びPAH類の実態調査.第92回日本食品衛生学会学術講演会要旨集
9)鰹節安全委員会:かつおぶし・削りぶしの製造における多環芳香族炭化水素類(PAHs)の低減ガイドライン(第1版)—安全性の向上のために—.平成25年3月
10)Codex:Code of practice for the reduction of contamination of food with polycyclic aromatic hydrocarbons(PAH)from smoking and direct drying processes. CAC/RCP 68-2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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