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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻12号

2015年12月発行

文献概要

特集 進めよう! COPD対策

在宅酸素療法患者の危機管理とQOL改善支援—在宅医療機器業者の立場から

著者: 冨森浩二1

所属機関: 1帝人ファーマ株式会社 在宅医療事業本部 特命プロジェクト

ページ範囲:P.860 - P.864

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 現在,わが国の在宅酸素療法患者数は推計約16万人,うち約半数はCOPD(chronic obstructive pulmonary disease;慢性閉塞性肺疾患)が基礎疾患と報告されている.COPDについては,診断と治療のためのガイドラインが発行され,健康日本21などを通じて疾患啓蒙も進みつつあり,早期発見・早期治療や呼吸リハビリテーションなどによって重症化を防ぐ努力がなされており,これらの活動が奏功することは強く期待される.しかしながら,最近10年間を見ても,在宅酸素療法の患者数は毎年2〜3%程度の増加傾向は変わらず,重症COPD患者および家族のQOL向上を目指す医療として,在宅酸素療法の位置づけ,重要性は当面は変わらないものと考えられる.本稿では在宅酸素療法をより安心・安全に実施・継続していただくために,災害時対応を中心とした在宅医療機器業者の活動と今後の展望について紹介する.

参考文献

1)日本呼吸器学会 肺生理専門委員会 在宅呼吸ケア白書ワーキンググループ(編):在宅呼吸ケア白書2010.日本呼吸器学会,2010
2)日本産業・医療ガス協会:医療ガスと医療ガス設備 大震災の教訓と大震災への防災対策,平成24年10月
3)日本呼吸器学会:COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第4版,2013
4)松本忠明:東日本大震災における在宅酸素療法患者への対応.日本胸部臨床71(3):232-242,2012
5)厚生労働省在宅医療推進のための医療機器承認促進事業:在宅医療における医療機器等ニーズ調査報告書.平成25年度(調査委託先:みずほ情報総研株式会社),2014 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/zaitaku1.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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