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医学教育改革と公衆衛生
著者: 尾﨑米厚1
所属機関: 1鳥取大学医学部環境予防医学分野
ページ範囲:P.146 - P.147
文献購入ページに移動医学教育における医師養成課程は,刻々と変わりつつある.国民や政府の要望に応え,国際的な標準に合わせるためには必要かもしれないが,以前に比べれば実に窮屈になってきている.
全国の医学科では,2001年に策定された医学教育モデル・コア・カリキュラムに記された,教えるべき内容に沿って教育内容が決定されている.医学,医療に関する知識が膨大になりすぎたため,卒業時までに身に付けておくべき,必須の実践的診療能力(知識・技能・態度)に関する到達目標を明確化したもので,履修時間数(単位数)の約3分の2を目安としたものとされており,教育内容の画一化が進んでいるといえる.臨床実習に回る前の医学科4年生に共用試験という試験を2005年より正式実施している.これには知識を問うCBT(Computer Based Test)と臨床技能と態度を問うOSCE(Objective Structured Clinical Examination)とに分かれ,CBTは,医師国家試験よりは内容は易しいが,CBTとOSCEに合格しないと臨床実習には行けないので,第2の国試と言われている.
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