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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻7号

2015年07月発行

文献概要

特集 感染症の新たな脅威

新興・再興感染症の現状と課題

著者: 渡邉治雄1

所属機関: 1国立感染症研究所

ページ範囲:P.438 - P.443

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 新たな感染症が世界のどこかで毎年のように発生している.最近は,重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome;SFTS),中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory Syndrome;MERS),鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染症,デング熱,エボラ出血熱,カルバペネム系抗菌薬耐性腸管系細菌感染症(Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae;CRE)などの話題に事欠かない.2014年の夏から秋にかけて,日本で70年ぶりにデング熱の国内感染例が発生した.また,2014年初頭から西アフリカ(ギニア,リベリア,シエラレオネ)を中心に発生したエボラ出血熱は,2015年4月22日までに患者数が2.6万人,死者1.1万人になろうとしており,いまだに制圧されていない.今や,一国で発生した感染症は瞬く間に世界に拡大し,人々の生活に大きな影響を及ぼしている.これら感染症との闘いは止むことはないのが現状である.

参考文献

1)World Health Organization(WHO):Ebola情報. http://apps.who.int/ebola/
2)Kibuuka H, et al:Safety and immunogenicity of Ebola virus and Marburg virus glycoprotein DNA vaccines assessed separately and concomitantly in healthy Ugandan adults:a phase 1b, randomised, double-blind, placebo-controlled clinical trial. Lancet. Dec 22, 2014. doi:10.1016/S0140-6736(14)62385-0
3)Regules JA, et al:A recombinant vesicular stomatitis virus Ebola vaccine—preliminary report. NEJM. April 1, 2015. doi:10.1056/NEJMoa1414216
4)Marí Saéz A, et al:Investigating the zoonotic origin of the West African Ebola epidemic. EMBO Mol Med 7(1):17-23, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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