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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻7号

2015年07月発行

文献概要

特集 感染症の新たな脅威

中東呼吸器症候群—Middle East Respiratory Syndrome;MERS

著者: 松山州徳1

所属機関: 1国立感染症研究所 ウイルス第三部第四室

ページ範囲:P.463 - P.466

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 中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスは重症の肺炎を引き起こす病原体である.このウイルスに感染した最初の例は,2012年3月のヨルダンの病院内集団発生に確認できる.その後3年が経過したが,サウジアラビアとその周辺国で発生し続けており,現在(2015年4月末)までに1,123人の感染と463人の死亡が報告された.ヨーロッパ,アフリカ,アジア,アメリカでも数例が見つかっているが,いずれの感染者も中東地域へ渡航歴のある者,もしくはその接触者であった(図1).今のところこのウイルスがアラビア半島を出て世界に蔓延する様子はなく,一部の地域だけで流行している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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