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予防と臨床のはざまで
第88回日本産業衛生学会と健康教育・ヘルスプロモーション研究会
著者: 福田洋1
所属機関: 1順天堂大学医学部総合診療科
ページ範囲:P.572 - P.572
文献購入ページに移動メインシンポジウムA「平成時代25年間の産業保健の動向と今後の展望」では,山田裕一先生,伊藤正人先生を座長に,私自身も大変お世話になっている超重鎮の先生方による感慨深い講演が続きました.山田誠二先生からは労働安全衛生法の罰則規定の重さからその思想を考えるお話,三觜明先生からはTHPの歴史から今後求められる職域の健康づくりについて,大久保利晃先生からは学会専門医,医師会認定医,産業医科大学設立,厚生労働省の動きなどを時系列で触れながら産業医の資格制度の確立の経緯と将来展望について,東敏昭先生からは1.2ジクロロプロパン,石綿の例などをあげながら化学物質管理の経過と今後の課題について,時代と共に取り組まれた先生方でなければ話せない貴重なお話,スライドの連続でした.最後は演者が登壇してディスカッションの時間があり,今後の産業保健の方向性や求められる産業医の専門性についてのお話がありました.大久保先生から「産業医の専門性は何か?」に関して「マネジメント,アプライする専門家である」という発言があり,総合診療の分野でジェネラリストとして業務を行っている私にとって,非常に勇気付けられるお言葉でした.
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