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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生79巻9号

2015年09月発行

文献概要

特集 医療情報の利活用

日本における医療ビッグデータの利活用の現状と課題

著者: 山本隆一1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科医療経営政策学講座

ページ範囲:P.614 - P.618

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 日本は医療の情報化自体は先進的であったし,現在でも情報システムの導入率では世界の最高水準にある.しかし,進められてきた情報化の目的は,事務処理の合理化が主体であり,情報を公益目的に利用する二次利用の面においては遅れていたと言わざるを得ない.しかし最近になって,わが国にも大規模な医療健康情報データベースが構築されるようになり,利活用も進められている.一定の進捗はあるものの,課題も存在する.本稿では「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて作成されたレセプトおよび特定健診・保健指導のデータベースを中心に現状を概観するとともに,残された課題について論ずる.

参考文献

1)山本隆一:医療情報データベースの利用と個人情報保護.YAKUGAKU ZASSHI, 134(5):607-612, 2014
2)厚生労働省:レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン.2011年3月(2013年8月改正,2014年10月改正) http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000064238.pdf
3)がん登録の推進に関する法律.2013 http://law.e-gov.go.jp/announce/H25HO111.html,
4)個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の活用等に関する法律の一部を改正する法律案要綱.2015 http://www.cas.go.jp/jp/houan/150310/siryou2.pdf
5)The Academy of Medical Sciences:Personal data for public good:using health information in medical research. 2006 http://www.acmedsci.ac.uk/policy/policy-projects/personal-data/
6)Institute of Medicine:Beyond the HIPAA Privacy Rule:Enhancing Privacy, Improving Health Through Research. Nass SJ, et al (eds), National Academies Press (US), 2009
7)厚生労働省情報政策担当参事官室:医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会 中間まとめ.2014年12月 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000067915.html

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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