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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生8巻2号

1950年08月発行

文献概要

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高熱環境と自律神經機能

著者: 三浦豊彦1

所属機関: 1勞働醫學心理學研究所・勞働衞生學研究室

ページ範囲:P.94 - P.95

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 我が國の産業では低温作業といわれるものは比較的局部に限られているが,高熱作業は極めて廣いしかも重要な分野として存在し,從つて高熱環鏡下に於ける勞働について衞生學的乃至は生理學的研究は極めて多數の研究者によつて行われて來た。
 しかも高熱の影響をとらえるのに或る人は物質代謝の面から或る人は循環機能の上から又或る人は生體のヒートバランスの上からこれを觀察して來ている,そしてこれ等の事項に關しては夫々數多い業績が發表せられて,高熱環境下の勞働が人間に及ぼす影響について次第に解明されてきつつある。しかしこれ等個々の機能に對する影響をばらばらにではなくて綜合して考察しようとする考えのもとでの研究の展開されたのは比較的最近のことであつて,高熱環境下に於ける内分泌機能或いは自律神經機能に注目した研究はこれに屬する。内分泌に關連しては甲状腺に注目した梶原Mansfeld等の研究,副腎皮質,腦下垂體前葉に注目した齋藤等の研究がある。自律神經機能に關する研究は熱地居住の適性に關連して戰時中はじめられたものであつて,戰後は氣候順應の問題としてこれがとりあげられてきつつある。しかし高熱環境下の勞働に關して自律神經機能をとりあげたものは殆んどない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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