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主張
—昭和26年度豫算編成からみた—衞生行政の動向
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ページ範囲:P.174 - P.174
文献購入ページに移動先づ,來年度においては,と云つても大きな問題は結核對策である。日本としては,結核の重要性は早くから認識されている。既に度々,大きな計畫も立案された。しかし,何時も豫算の面で行きづまつていたものが,今回,始めてまことに畫期的膨大豫算が成立する氣運となつたのである。事業計畫としては,健康診斷,B.C.Gの豫防接種に約2億,療養施設13.000床の新設に9億,患者醫療費の補助として約9億,職員の研修その他に1億,保健所の結核學任職員,講習會,保健婦旅費,委員會の經費等に約1億,ストレプトマイシン買上費に約9億,國立療養所の増設に1萬7千萬圓,健保療養所の増設に3億7千萬圓,國立及び公立療養所の經常費に51億等,總計國費の負擔83億3千萬圓が見込まれている。我が國衞生行政史上まことに畫期的な數字であり,現在の國の財政からみれば,先づ萬全の對策といえよう。
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