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特集 産業保健のトピックス
文献概要
国際経済の変化は,企業環境にも大きな影響を及ぼし,その結果職場環境や雇用,労働態様にも波及することになる.企業はその時代時代の波を乗り越え,存続に向けて絶え間ない努力を継続しなければならない宿命を負っている.そのような状況の中で確固たるものとして企業は人が基盤になっているということである.そしてまた,人を支えているのが健康という生命活動であることはいうまでもないことである.企業は,人を雇用し,そして最大の利益を獲得することが目的であるが,その利益追求には,常に雇用されている従業員の生産力と創造力が必要不可欠である.そしてその力の源泉として健康であることと働きがいのある職場の存在がなくてはならない.健康経営は,経営管理と健康管理を両立させるために経営者が戦略的に健康づくり事業を実践することである(表1).現代社会において,企業に期待されている経営手法であるといえる.
参考文献
1)岡田邦夫,他:健康経営のすすめ,NPO法人健康経営研究会(社会保険研究所),2008
2)一般社団法人 日本経済団体連合会:2015年版経営労働政策委員会報告,2015
3)岡田邦夫:安全配慮義務—過労死・メンタルヘルス不調を中心に— 増補版,産業医学振興財団,2015
4)岡田邦夫:「健康経営」推進ガイドブック,経団連出版,2015
5)ジェフリー・フェファー著,守島基博監修,佐藤洋一訳:人材を活かす企業,翔泳社,2010
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