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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生80巻5号

2016年05月発行

文献概要

「公衆衛生」書評

—松田 晋哉 著—詳細な分析による未来への挑戦の書『地域医療構想をどう策定するか』 フリーアクセス

著者: 井部俊子1

所属機関: 1聖路加国際大学

ページ範囲:P.350 - P.350

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 わが国が「少子高齢社会」であることは周知の事実である.しかし,その様相は地域によって異なることはあまり認識されていない.
 本書によると,例えば北九州市の場合,2000〜2010年までは若年層の人口流出が相当あったが,今後その影響は小さくなり,高齢者層の死亡数の増加により人口が徐々に減少していく.その結果,2030年には後期高齢者(特に女性)の数が増大する.傷病別入院受療率に基づく推計によると,2040年に肺炎が40%,骨折と脳血管障害が30%強増加することが予測される(p.2).そのかなりの割合で認知症が併存する.既に要支援・要介護状態にある高齢者の急性期のイベントにどのように対応するかが今後の課題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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