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特集 歯科口腔保健の推進
健康寿命延伸のための歯科口腔保健—WHOの戦略
著者: 小川祐司1
所属機関: 1WHO(世界保健機関)国際口腔保健部
ページ範囲:P.15 - P.20
文献購入ページに移動う蝕や歯周病などに代表される口腔疾患は,先進国・開発途上国を問わず人々のQOLを損ねることから,大きな社会問題であることは言うまでもありません.2007年の第60回WHO総会では,21世紀における口腔保健への取り組みとして,以下が採決されています(日本語訳).
1.健康的な食習慣と栄養摂取の確立により低栄養を改善
2.若年者の禁煙を推進して口腔や全身の健康を増進
3.安全な水の確保や衛生状態の改善により口腔衛生の推進
4.適切なフッ化物の有効利用に関する政策の普及
5.口腔癌予防のリスクコントロールや早期発見ができる保健従事者の養成
6.HIV/AIDSに関連する口腔疾患の早期発見や予防からHIV/AIDS罹患者の口腔健康の増進とQOLの確保
7.予防から早期発見,治療,予後までの一貫した口腔保健体系の整備
8.健康的な生活習慣確立のための学校歯科保健の推進
9.高齢者のQOL向上に対する口腔保健の推進
10.エビデンスべースに基づいた口腔保健情報の再整備
11.口腔保健に関する学術研究の推進
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