icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生81巻10号

2017年10月発行

文献概要

特集 薬剤耐性(AMR)対策

地域医療におけるAMR問題の認識と,今後,求められる取り組み

著者: 青木洋介1

所属機関: 1佐賀大学医学部国際医療学講座臨床感染症学分野

ページ範囲:P.816 - P.821

文献購入ページに移動
はじめに
 抗菌薬耐性(antimicrobial resistance:AMR)は,微生物にとっては抗菌薬圧に対する必然的な適応現象であるが,ヒトにとっては医療のあり方に影響を及ぼしかねないグローバルな課題である.抗菌薬を使うことが,本来,健康であるはずの体にどのような支障をきたしているか,徐々に明らかになりつつある.
 本稿では,①まず微生物とわれわれがどのような共生関係にあるかを確認し,②抗菌薬適正使用が推奨される理由について述べ,③今後,われわれは抗菌薬をどのように使用すべきであるか,あるいは使用すべきでないかということについて臨床医の視点から述べる.また,医療を医師と患者が相互作用的に作り上げる社会現象として捉える観点からもAMRの問題を考える.

参考文献

1)マーチン ブレーザー:山本太郎(訳):失われてゆく,我々の内なる細菌.みすず書房,2015
2)Kozyrskyj AL, et al:Increased risk of childhood asthma from antibiotic use in early life. Chest 131:1753-1759, 2007
3)Watkins RP, et al:Overview:global and local impact of antibiotic resistance. Infect Dis CLi N Am 30:313-322, 2016
4)Mody L:Infectious Disease in the Aging. pp409-422, Humana Press, New York, 2009
5)AICON青森県感染対策協議会.http://www.aicon-ict.com/

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら