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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生81巻11号

2017年11月発行

文献概要

連載 ポジデビを探せ!・12

社会変革とポジデビ:今とこれから

著者: 河村洋子2

所属機関: 1 2静岡文化芸術大学文化政策学科

ページ範囲:P.938 - P.943

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はじめに
 Arvind Singhal氏は,ポジデビの実践を世界的に牽引している研究者の一人である.本稿では,自身とポジデビの関係を専門である社会変革のためのコミュニケーション(communication for social change)と開発コミュニケーション(developmental communication)の視点から語ってもらいつつ,“社会変革とポジデビ”のテーマで掘り下げてみたい.
 前半では,共著者(河村)のSinghal氏に対するインタビューの内容をまとめた.後半では,Singhal氏が医療関連感染制御におけるポジデビ活用の過程において,現場で発見したポジデビ行動の事例を紹介する.後半部分は前半のインタビューの中でSinghal氏が語るポジデビの真髄をハイライトするものであり,読者の理解を深めてくれるであろう.
 Shinghal氏について少し詳しく紹介したい.後述するが,彼は故Everett M. Rogers教授(世界的に著名な業績としてイノベーションの普及理論)の最も親しい教え子の一人である.好奇心旺盛で,Rogers教授の下で学ぶ時間を含め,多くの社会変革アプローチを学び,その中に散りばめられた“点”をつないでいる世界でも指折りの研究者である.彼はこれまで,Sternin夫妻も含め,複雑系科学の実践家や研究者と出会う機会に恵まれたと言う.彼の下で学んだ学生や社会変革に取り組む仲間たちを通じ,日本以外でも,米国,オランダ,英国,インド,イスラエル,タンザニアでポジデビネットワークの拡大を支援している.

参考文献

. Thousand Oaks, CA:Sage Publications.
2)Singhal, A., et al.. Inviting everyone:Healing healthcare through positive deviance. Plexus Press, 2010
3)Singhal, A., et al.. Inspiring change and saving lives:The positive deviance way. Plexus Press, 2014
4)Singhal, A, et al. “Positive deviance approaches.” In Encyclopedia of Health and Risk Message Design and Processing. Oxford University Press. (in press)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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