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映画の時間
—カトリーヌ・ドヌーヴ×カトリーヌ・フロ フランスを代表する2大女優が,人生を彩るメッセージを届けてくれる—ルージュの手紙
著者: 桜山豊夫
所属機関:
ページ範囲:P.1027 - P.1027
文献購入ページに移動フランスの地方都市の病院に勤務する助産師として活躍しているクレール(カトリーヌ・フロ)のもとに1本の電話が入ります.それは,30年前に突然家を出た「母親」からのものでした.母親といっても,クレールにとっては義理の母親.クレールの母の死後に再婚した父親の妻だったベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)からです.すぐに会いたいというベアトリスにクレールは戸惑いながらも,彼女の住むパリに向かいます.血のつながった実の母親であっても,30年間,音信不通であった後の再会には戸惑いがあるでしょうに,ベアトリスは継母です.複雑な思いを持って継母を訪ねるクレールの様子を描写しながら,この親子の間にある複雑な状況を観客に想起させるプロヴォ監督の演出が光ります.
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