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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生81巻3号

2017年03月発行

文献概要

特集 がん対策の加速化

希少がん対策の課題と展望

著者: 東尚弘1

所属機関: 1国立がん研究センターがん対策情報センターがん臨床情報部

ページ範囲:P.242 - P.246

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 2012年6月に閣議決定された,第2期がん対策推進基本計画1)においては,第1期で中心に考えられてきた数の多いがん種だけではなく,「希少がん」に対しても対策を検討していくことが記載された.しかし,希少がんの定義についての記載はなく,肉腫,口腔がん,成人T細胞白血病,小児がんが例として挙げられているにとどまっている.また個別目標についても「検討の場を設置し検討する」ということが書かれているのみであった.その検討の場としては2015年3月から8月にかけて厚生労働省に「希少がん医療・支援のあり方に関する検討会」が設置され,これらの諸問題について議論された.そこで発行された報告書2)には,希少がんの定義や,今後の検討の場としての「希少がん対策ワーキンググループ」を国立がん研究センター事務局で設置することが定められ,がん種ごとの検討が引き続いて行われることになった.本稿においてはその概要について概観し,これまでに判明した課題と今後に向けた解決策を提示する.

参考文献

1)厚生労働省:がん対策推進基本計画(第2期) http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_keikaku.html
2)厚生労働省:希少がん医療・支援のあり方に関する検討会報告書 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000095430.html
3)Gatta G, et al:Rare cancers are not so rare:the rare cancer burden in Europe. Eur J Cancer 47:2493-2511, 2011
4)Kikuta K, et al:An analysis of factors related to recurrence of myxofibrosarcoma. Jpn J Clin Oncol 43:1093-1104, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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