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著者: 阿彦忠之
所属機関:
ページ範囲:P.278 - P.278
文献購入ページに移動今後の重要課題として,がん患者の就労支援があります.がん患者の3人に1人が現役世代(特に20〜50歳代では女性が多い)ということで,山形県ではがん患者の就労や社会参加を応援するため,化学療法等の副作用で起きる脱毛に悩む患者向けに,2014年度から医療用ウィッグ購入費の助成をしており,申請件数が増加しています.脱毛を含めた外見上の悩みは多様であり,がん診療連携拠点病院の相談支援センターでは美容師による相談も実施し好評です.その一方で,就労支援については未解決の課題が多いにもかかわらず,相談件数が少ないのが実情です.先般も県主催の会議で拠点病院の医師から,がんの診断直後に離職する事例が多いことを聞いておりましたので,本号の本田麻由美氏の玉稿を相槌を打ちながら拝読したところです.公務員の離職は少ないと思いますが,県職員の産業医をしていて,具体的な課題に直面することもあります.「副作用に対応するための短時間の休暇を繰り返し取りたいが,病気休暇(特別休暇)は時間単位では取得できない.」なども最近気付いた課題です.
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