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連載 リレー連載・列島ランナー・98
「まちに出るほど健康になれるまち」—地域主体の健康のまちづくり
著者: 井階友貴12
所属機関: 1福井大学医学部地域プライマリケア講座 2高浜町国民健康保険和田診療所
ページ範囲:P.439 - P.442
文献購入ページに移動福井県最西端,人口1万人強,面積72km2,白砂青松の海が自慢の高浜町に,私が1後期研修医として無償の国民健康保険診療所に勤務をし始めて早9年になる.当初は地域医療を肌で感じて学びたくて,1年や2年だけいるつもりでいたのが,気付けば10年近くまちに関わり続けている.今回,せっかくの執筆の機会を頂戴したので,今までの自分の活動を振り返りながら,ご紹介申し上げたい.
私が高浜町に赴任した2008(平成20)年,まちは極端な医師不足に悩まされていた.2001(平成13)年までは13人いた町内の医師は,当時5人まで減少.町内唯一の小病院が存続の危機にさらされていた.危機感を持った高浜町は,町長の方針で地域医療ワーキンググループを開始,その中で大学との連携を強めるべく,市区町村単独では全国で初となる医学部寄附講座を福井大学に設置した.その役割をいただいた(担わされた?)ことが,その後の活動を始める大きな機転となったのだと,振り返って感じている.
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