文献詳細
文献概要
予防と臨床のはざまで
主治医と産業医の連携
著者: 福田洋1
所属機関: 1順天堂大学医学部総合診療科
ページ範囲:P.696 - P.696
文献購入ページに移動最初に,三重大学の北村,市川両先生から,三重大学での研究成果を基にして作成されたプライマリ・ケア医向けのマンガ入りの教育媒体「主治医と産業医のよりよい協力関係をめざして」が紹介されました.主治医と産業医の連携の必要性の認識について,主治医側での認定産業医資格の有無や嘱託産業医経験に左右されること,疾病について連携に差があることなどが報告されました.疾患別の連携の認識の高さは,メンタルヘルス疾患>脳血管障害・虚血性心疾患>周産期>腰痛>がん>糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病の順となっており,本来,連携が必要な疾患でも連携が不十分な現状が示されました.また,教育パッケージからの“take home message”として,個人情報の取り扱い,外来での職歴聴取の重要性,診療情報提供の方法,連携の最大のキーパーソンは患者であり,会社を離れた立場で説得できる主治医の強み,が話されました.
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