icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生81巻9号

2017年09月発行

文献概要

特集 アルコール健康障害対策の推進

断酒会—これまでの歩みと今後の発展に向けて

著者: 大槻元1

所属機関: 1公益社団法人全日本断酒連盟事務局

ページ範囲:P.746 - P.750

文献購入ページに移動
はじめに
 公益社団法人全日本断酒連盟1)(以下,全断連)は1963年に結成された.アルコール依存症当事者の自助組織として,全国の各地域に断酒会を創設し,あるいは既存の断酒・禁酒グループを糾合しながら順調な拡大基調をたどり,2000年代初頭の時点で正規登録会員数が12,000人,家族などを含めると20,000人を擁する全国最大の自助組織にまで発展した.しかしながら,近年,その会員数は増加から減少に転じ,それにつれて組織としての活動にも停滞現象が現われている.
 本稿では,まず,全断連の結成以来の足取りを振り返りつつ,その間,断酒会がアルコール依存症治療の現場とアルコール関連問題の社会啓発に果たした役割を簡単に説明する.次いで,2013年に成立したアルコール健康障害対策基本法2)(以下,基本法)の制定活動における断酒会の活動を概説する.また,基本法に基づく多機関の連携の中で,断酒会はどのような役割を果たすことができるのか,そのために行うべき自己改革と今後の発展に向けた方向性について述べる.

参考文献

1)公益社団法人全日本断酒連盟 http://www.dansyu-renmei.or.jp
2)アルコール健康障害対策基本法(平成25年十二月十三日法律第百九号) http://law.e-gov.go.jp/announce/H25HO109.html
3)アルコール健康障害対策推進基本計画 平成28年5月 http://www8.cao.go.jp/alcohol/kihon_keikaku/pdf/kihon_keikaku.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら