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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生82巻12号

2018年12月発行

文献概要

視点

夢と思考を受け継ぐこと

著者: 笽島茂1

所属機関: 1三重大学大学院医学系研究科公衆衛生・産業医学分野

ページ範囲:P.880 - P.881

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■公衆衛生学と疫学
 疫学(epidemiology)は,疾病の予防や診療に役立つ要因を人間集団において探索,分析,そして検証するための科学です.そのような研究によって明らかにされたことを,他の諸科学と連携して健康な社会の実現を総合的な視点から考究・実践するのが公衆衛生学です.当教室は,医療と公衆衛生を推進するのに必要なevidenceに至る科学的探求と,一方で,それらを総合的に活用するための社会疫学的研究を行っています.最も重要な課題は,このような研究基盤を担う人材の育成にあります.
 疫学の研究デザインは統計学に基づきますが,その内容は人間に対する深い知識を前提にしており,それをさらに深めることを目的としています.主として疾病予防に関わる場合には伝統疫学,診療に関わる場合には臨床疫学として分けていますが,本質的な目的は共通しています.これらの疫学的研究によって明らかにされた結果を根拠とする医療,公衆衛生活動のことを,それぞれevidence-based medicine(EBM),あるいはevidence-based public health(EBPH)と呼んでいます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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