公衆衛生82巻3号

2018年03月発行

特集 地域保健法20年

地域保健法の制定—地域保健法が目指した保健所のあり方

著者： 田上豊資¹²

所属機関： ¹高知県健康政策部 ²中央東福祉保健所

ページ範囲：P.196 - P.201

文献概要

はじめに
　1997(平成9)年の地域保健法の完全施行から20年強が経過した．国は，少子高齢化や疾病構造の変化など，地域保健を取り巻く状況の著しい変化を理由にして保健所法を改正したとしているが，なぜ，保健所法を抜本改正して地域保健法を制定することが必要だったのか．本稿では，当時の社会情勢の変化を俯瞰的に整理しながら考察する．そのうえで，地域保健法施行後の成果と課題についても私見を交えながら総括する．

参考文献

1)厚生省：地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律の施行(公布日)及びそれに伴う関係政省令の改正について．1994　「法令等データベースサービス—通知検索—」(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/html/tsuchi/contents.html)を参照．

2)厚生労働省：地域保健対策の推進に関する基本的な指針(平成六年十二月一日厚生省告示第三百七十四号)．http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/10/tp1030-2.html

3)田上豊資：公衆衛生の復権とその拠点としての保健所の復権を．公衆衛生79:10-13, 2015

4)厚生労働省：96/11/19　社会保障構造改革の方向(中間まとめ)．http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s1119-3.html

5)日本公衆衛生協会，他：平成29年度全国保健師会研修会資料．pp71，2017

6)厚生労働省健康局長：地域における保健師の保健活動について．http://www.nacphn.jp/topics/pdf/2013_shishin.pdf

7)全国保健所長会：保健所設置数・推移．http://www.phcd.jp/03/HCsuii/index.html　　(URL最終アクセス　2017.12.7)