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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生82巻3号

2018年03月発行

映画の時間

—昔々,馬は人の翼だった—馬を放つ

著者: 桜山豊夫

ページ範囲:P.257 - P.257

文献概要

 夜,厩舎の番をしている警備員がトイレに入ると,不審な男が外から鍵をかけ,彼を閉じ込めます.騒ぎに気付いた他の警備員も家に閉じ込められ,男は厩舎から一頭の馬を連れ出します.男は鞍も付けずに馬に跨り,両手を天に向かって広げ荒野に向かいます…….なんとも奇妙なファーストシーンに驚きますが,物語が進行するにつれ,この場面がこの映画の主題にも関わる象徴的なシーンであることが分かってきます.
 翌朝,この厩舎のオーナーであるカラバイは,高価な競走馬が盗まれたことに怒りを爆発させます.警察は窃盗の前科のあるサディルの身柄を確保して,なぜかカラバイの家に連行し,カラバイ自らがサディルを問い詰めます.舞台であるキルギスの司法制度はよく分かりませんが,カラバイは集落の有力者であるようです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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