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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生82巻4号

2018年04月発行

文献概要

特集 地方自治体と公衆衛生—総合性と専門性の確保

英国地方自治体の組織と人事システム—日本との比較の視点から

著者: 稲継裕昭1

所属機関: 1早稲田大学政治経済学術院

ページ範囲:P.274 - P.279

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英国の地方自治体の構造と所掌事務
 日本では地方自治体の構造は二層制(都道府県および市町村)が全国一律で採用されている.一方,イングランドの地方自治体の構造は地域によって二層制と一層制が混在する複雑な制度となっている(図1)1)
 二層制は「カウンティ」(county council)と「ディストリクト」(district council)で構成される.カウンティは日本の県に相当する広域自治体であり,ディストリクトは日本の市町村に相当する基礎自治体である.一方,一層制の地方自治体は県の機能と市町村の機能を併せ持っており,ロンドン地域以外の大都市圏に存在する「大都市圏ディストリクト」(metropolitan district council)と非大都市圏の「ユニタリー」(unitary council)がこれに該当する.

参考文献

1)自治体国際化協会:英国の地方自治(概要版)—2016年改定版.http://www.clair.or.jp/j/forum/pub/docs/2016_LON.pdf
2)白瀬由美香:イギリスにおける地域保健サービスの形成—NHS成立の一側面.大原社会問題研究所雑誌586・587:34-46, 2007 http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/586-587/586-03.pdf
3)堀真奈美:NHS改革による地方自治体を基盤とする新たな地域保健体制の確立に向けて.公衆衛生78:14-19,2014
4)Local Government Association:Quarterly Public Service Employment Survey. https://www.local.gov.uk/ons-quarterly-public-sector-employment-survey
5)稲継裕昭:英国地方自治体におけるフレキシブルワーク—バーネット自治体のジョブシェアを中心として.法学雑誌50:1075-1095,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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