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特集 公衆衛生の実践倫理
学校保健安全活動における実践倫理的課題—学習権保障と健康権保障の関係から
著者: 瀧澤利行1
所属機関: 1茨城大学教育学部教育保健教室
ページ範囲:P.190 - P.195
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わが国における今日の学校保健安全活動は,客観的な事象としては,学校における幼児,児童生徒,学生および教職員に対する健康・安全の保持増進活動と捉えることができる.また,それは公衆衛生活動の学校教育領域における展開としての性格を有するとともに,保健安全的配慮に基づく学校教育の展開としての性格をも有している.つまり,公衆衛生活動の一環として理解できるとともに,明確な教育活動としても捉えることができる.
上記のことは,一見すると何ら矛盾のない整合的な関係を持つ活動と見なすこともできるが,わが国における学校保健安全活動の成立過程をたどりつつこの問題を考えてみると,そこにはある種の緊張関係と実践的課題があり,それらは単に活動の現象面にとどまらず,実践倫理的課題を内包し続けてきたことを見いだし得る.
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