文献詳細
連載 Coda de Musica 心に響く音楽療法 Ancora・3【最終回】
文献概要
ジョン・レノンと音楽
日本国内の緩和ケア病棟で音楽療法士として勤務していた際,1970年代の音楽にこそ意味があると言う患者さんと出会った.「フォークソングしか興味ないかな.特に1970年の曲.反戦の時代で,音楽にとても強いメッセージがあって好きだったなぁ」と言いながら,ジョン・レノンの曲をリクエストした.音楽によって平和を歌っていた時代.音楽によって社会を動かそうとしたジョン・レノン.1970年代は,音楽が人の心を大きく動かした時代.音楽が伝えるメッセージは人も社会も変えていた.音楽には,単なる娯楽にとどまることなく,大きな力を持ち,私たちの生活や人生を変えてきた歴史がある.
本連載の最終回は,音楽療法の枠から少し離れて,音楽そのものが私たちの健康や社会にどう生かされているか,世界の事例や研究例を紹介する.そして,これからの医療・保健の世界における音楽の在り方について考える.
日本国内の緩和ケア病棟で音楽療法士として勤務していた際,1970年代の音楽にこそ意味があると言う患者さんと出会った.「フォークソングしか興味ないかな.特に1970年の曲.反戦の時代で,音楽にとても強いメッセージがあって好きだったなぁ」と言いながら,ジョン・レノンの曲をリクエストした.音楽によって平和を歌っていた時代.音楽によって社会を動かそうとしたジョン・レノン.1970年代は,音楽が人の心を大きく動かした時代.音楽が伝えるメッセージは人も社会も変えていた.音楽には,単なる娯楽にとどまることなく,大きな力を持ち,私たちの生活や人生を変えてきた歴史がある.
本連載の最終回は,音楽療法の枠から少し離れて,音楽そのものが私たちの健康や社会にどう生かされているか,世界の事例や研究例を紹介する.そして,これからの医療・保健の世界における音楽の在り方について考える.
参考文献
1)Clift S:Creative arts as a public health resource:moving from practice-based research to evidence-based practice. Perspect Public Health 132:120-127, 2012
2)Cuypers K, et al:Patterns of receptive and creative cultural activities and their association with perceived health, anxiety, depression and satisfaction with life among adults:the HUNT study, Norway. J Epidemiol Community Health 66:698-703, 2012
3)Väänänen A, et al:Engagement in cultural activities and cause-specific mortality:prospective cohort study. Prev Med 49:142-147, 2009
4)Music as a global resource. https://www.musicasaglobalresource.org/
5)国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所:ミレニアム開発目標.http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/sdg/mdgoverview/mdgs.html
6)Musicians without borders. https://www.musicianswithoutborders.org/
7)「From woman to woman」についての動画を以下のサイトで視聴できる. https://www.youtube.com/watch?v=QoT1lQBu88Q
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