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特集 SDGsと地域の公衆衛生活動
岡山市SDGs未来都市計画—誰もが健康で学び合い生涯活躍するまち,おかやまの推進
著者: 松岡克朗1 宮地千登世2 山吹美紀3
所属機関: 1岡山市保健福祉局保健福祉部保健福祉企画総務課 2岡山市保健福祉局保健福祉部保健政策担当部 3岡山市保健福祉局保健福祉部国保年金課
ページ範囲:P.526 - P.531
文献購入ページに移動「SDGs未来都市」はSDGs1)(Sustainable Development Goals.持続可能な開発目標)の達成に向けた優れた取り組みを内閣府が認定する制度である.制度の初年度である2018(平成30)年度は全国で29都市が選定され,岡山市(以下,本市)はその1都市に選定された2).SDGsには17の目標があるが,健康をメインテーマに掲げて未来都市に選定されたのは2018年度時点では本市のみである3).
SDGsは,地方自治体からすれば決して新しい取り組みではない.そもそも地方自治体は持続可能なまちづくりを目標としており,それがSDGsという言葉に置き換わったという声もある.確かにそういった部分はあるが,重要なのは,SDGsをきっかけに,現状の課題を見つめ直し,2030年というゴールに向けて新たなアクションを起こすことができるかどうか,ということである.そのアクションを起こす上で重要となるキーワードが2つある.「新たな協働」と「成果とエビデンスの明確化」である.
本稿では,本市がなぜ健康をメインテーマに掲げたのか,現状の課題は何か,それを踏まえ,何をしようとしているのか,について述べる.本市の取り組みが他の自治体の健康づくり施策の参考になれば幸いである.
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