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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生83巻8号

2019年08月発行

文献概要

連載 ヘルスコミュニケーションと健康な社会づくりを考える Dr.エビーナの激レア欧州体験より・12【最終回】

長寿時代に求められる生き方と政策—「人生100年時代」の生みの親,リンダ・グラットン教授の経営思考から

著者: 蝦名玲子1

所属機関: 1株式会社グローバルヘルスコミュニケーションズ

ページ範囲:P.624 - P.627

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 本連載ではこれまで,近年,欧州(主に英国スコットランド)で私が体験した珍しい出来事を紹介し,それを基にわが国のヘルスコミュニケーションや健康な社会づくりについて考察してきました.最終回である本稿では,英国から帰国後に「Empowered Woman Japan 2018」(以下,会議.運営は日本マイクロソフト社)という会議で出会った,「人生100年時代」の提唱者,ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の論考をご紹介します.
 令和時代が幕を明けましたが,新時代では,人類はいまだ経験したことがないほどの長寿を経験しそうです.日本では平成元年と比べて平均寿命は男女ともに5歳以上延びており,また,近年の健康寿命は平均寿命の増加分を上回る延伸が確認されています1).これは,われわれ公衆衛生関係者の努力のたまものとも言えるもので,実際,経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development:OECD)からも日本の公衆衛生施策は高く評価されています2)

参考文献

1)橋本修二(研究分担者):健康寿命の全国推移の算定・評価に関する研究—全国と都道府県の推移—.厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)分担研究報告書.http://toukei.umin.jp/kenkoujyumyou/houkoku/H29.pdf
2)OECD:OECD Reviews of Public Health:Japan  A Healthier Tomorrow, OECD, 2019
3)リンダ・グラットン,他(著),池村千秋(訳):LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略,東洋経済新報,2016
4)蝦名玲子:人生100年時代,どう生きたらいいのか? https://allabout.co.jp/gm/gc/474843/
5)厚生労働省:国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針.https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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